2014年1月17日18日、埼玉県・さいたま市「大宮ソニックシティ」にて開催されました。基調講演とパネルディスカッションを行い、2日間で約300人(のべ人数)の方が参加されました。

1日目

基調講演①

子供たちはなぜ繋がりたがるのか

講師:小寺 信良 氏(一般社団法人 インターネットユーザー協会 代表理事)

昨今話題となっている「ネット依存」について、症状や原因をご説明頂き、現代の子どもたちが繋がりたがる理由を解説頂きました。大人と子どもの価値観が変化してきている中で、FacebookとTwitterといったソーシャルメディアへの依存傾向を、細やかな分析結果を元にお話を頂きました。

写真:小寺氏登壇の様子

基調講演②

保護者による保護者への啓発活動

講師:堤 千賀子 氏(茨城県メディア教育指導員連絡会 会長)

堤氏からは「私達の想像を超えるスピードで普及・進化をするインターネットは、確かに利便性は高いものの、私達の生活は豊かになったといえるのだろうか?インターネット依存、ネットいじめ、児童ポルノ、リベンジポルノ...。不安は多いが、ネットを使いこなせなければ、IT社会を生きられない、そんな子供たちの環境は大人(親)が作っていることを強く意識して、まずは子供たちの一番近くにいる保護者が変わることが重要である」とのメッセージをいただきました。

写真:堤氏登壇の様子

パネルディスカッション

青少年のインターネット利用環境整備に関する地域連携の取組について

コーディネーター:
小寺 信良 氏(一般社団法人 インターネットユーザー協会 代表理事)

パネリスト:
堤 千賀子 氏(茨城県メディア教育指導員連絡会 会長)
志賀 周子 氏(埼玉県青少年健全育成審議会委員)
工藤 陽介 氏(デジタルアーツ株式会社 経営企画部コンシューマ課 課長補佐)


地域や学校毎に異なる課題を、企業・保護者・関係団体がどのように取り組んでいくべきであるか、また家庭の中で、ネット知識が比較的豊富な父親の役割が今後重要になってくることや、学校教育の中での校長先生や教員の役割など、会場から活発な意見交換がされました。

写真:パネルディスカッションにて登壇された志賀氏

2日目

2日目は2会場に分かれて、4社の企業が登壇し、基調講演を行いました。

写真:2日目の会場の様子

企業講演①-1

子どもたちが生きるネット社会の現状 ~携帯からスマホへ~ 利用上の注意点について

講師:西 雅彦 氏(株式会社ディー・エヌ・エー マーケティング本部 カスタマーサービス部 部長)

スマートフォンのトラブル事例を「コミュニティーサイト起因の問題」や「料金・時間の使いすぎの問題」などを中心にご説明頂きました。また、最近利用者が増加している無料通話アプリをご参加者に実際にご体験頂き、青少年が利用の際にトラブルになる事例や予防策などについてご紹介いただきました。

写真:ディー・エヌ・エー西氏

企業講演①-2

子どものインターネット利用を考える~被害者にも加害者にもならないために~

講師:山下 康史 氏(ニフティ株式会社 人材開発部 課長)

子どもがトラブルに巻き込まれたりトラブルを起こしてしまう背景や保護者が子どものネット利用に真摯に向き合うことの意義を考えた上で、危険を避けつつ有意義にネットを使うための家庭での取り組みについて、ご提案をいただきました。

写真:ニフティ山下氏

企業講演②-1

Amebaにおける青少年利用の実情と対策

講師:中村 広毅 氏(株式会社サイバーエージェント アメーバ事業本部 カスタマーサポート室 室長)

Amebaサービスにおいて実際に発生している「不正アクセス」の手口を、事例に基づいて具体的に説明。不正アクセスにあわないためには、安易なパスワードを使わないことや定期的にパスワード変更をするなど、基本的な対策をご提示いただきました。

写真:サイバーエージェント中村氏

企業講演②-2

疑似体験で学ぶスマホにひそむ危険と、保護者が実施すべき2つのこと

講師:工藤 陽介 氏(デジタルアーツ株式会社 経営企画部コンシューマ課 課長補佐)

昨年8月から提供した教育用無料アプリ『スマホにひそむ危険 疑似体験アプリ』を元に、未成年者のスマートフォン利用に伴う危険について参加者に分かりやすくお伝えするとともに、青少年の安全なインターネット利用に対して有効な手段であるフィルタリングソフトの導入の必要性について、ご説明を頂きました。

写真:デジタルアーツ工藤氏