2014年2月1日、山口県山口市「ホテル松政」において、文部科学省委託事業 ネットモラルキャラバン隊「山口県公立高等学校PTA研修会」が開催され、安心ネットづくり促進協議会が共催しました。基調講演とパネルディスカッションを行い、約160人の方が参加されました。

山口県公立高等学校PTA研修会

基調講演

スマートフォン・SNS時代の高校生の実態と家庭でのルールづくりは?

講師:米田 謙三氏(私立羽衣学園中・高等学校 教諭)

米田先生の講演では、米田先生自らが中心となって開催されたICTConference(旧高校生熟議)で、高校生から保護者へ「自分たちと同じケータイやスマホを利用して、自分たちのネット利用を見守って欲しい」といった意見が出ていたことを紹介していただくとともに、ご自身の学校での体験を交えて青少年のネット利用における現状や課題についてのお話をいただきました。
また、ケータイやスマホだけでなく、ゲーム機や音楽プレイヤーなどインターネットに接続できるデバイスが増えたこと、また提供されるサービスの変化が激しいことなどネット環境の変化が激しい中で、そのメリットとデメリットを十分に理化した上で青少年がネットを適切に賢く利用し、学校、保護者、そして青少年のコミュニケーションが重要であることで締めくくられました。


講師 米田謙三氏講演の様子

パネルディスカッション

「見えてきた!「青少年ネット課題」にどう向き合う?」

コーディネーター:
米田 謙三氏(私立羽衣学園中・高等学校 教諭)

パネリスト:

西村 佳子氏(山口県立山口中央高等学校 校長)
髙橋 正夫氏(全国高等学校PTA連合会 顧問/安心ネットづくり促進協議会 会長)
小向 太郎氏(早稲田大学大学院 国際情報通信研究科 客員准教授)


パネリストの皆さまからは、それぞれの立場での青少年のインターネットの安心・安全についての取組みを紹介いただきました。
西村氏からは、ここ10年間で生徒のインターネット利用環境が変わってきており、すべての課題に対して学校だけでは対応が難しく、保護者と連携して学校でできることを真剣に考えているといったお話をいただきました。
髙橋氏からは、インターネットに関わる環境は変化が速いため、定期的に、継続的に学んで、子供達とコミュニケーションを取ることが必要であることをお話いただきました。
小向氏からは、青少年のインターネット利用では、①自己責任(きちんと理解して避けれる危険は避ける、使えるツールは使って節度を大切に)、②自己防衛(ネットに流れた情報は未来永劫消えない、法律が守ってくれない場合もある)、③リカバリー(保護者とのコミュニケーションを大切に、自分が加害者にならない注意も必要)の3つの要素がポイントであることを紹介いただきました。
また、株式会社ディー・エヌ・エー浅川氏にも登壇いただき、自社での青少年のネット利用おける企業の取組みを紹介いただくなど活発な意見交換が行われました。
最後に、青少年が賢く適切にネット利用をするために、フィルタリングの設定の重要性と家庭や学校でのルールづくりが大切であると締めくくられました。

パネリスト3名の方の様子

会場全体の様子