開催概要
日時: |
2023年10月14日(土) 12:30-17:10 |
場所: |
Zoomよるオンライン開催 |
参加人数: |
熟議参加生徒 29人
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参加校: |
・長野県松川高等学校
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高校生、教員、企業関係者など51名の参加者を得て、“学校生活における生成AIの活用”をテーマに高校生がグループに分かれて活発な議論と発表を行いました。
【開会行事】
司会進行・主旨説明
長野県 県民文化部こども若者局次世代サポート課 山﨑 真梨 様
高校生ICT Conferenceの概要及び本日の大まかな流れを説明していただきました。
主催者挨拶 長野県教育委員会事務局心の支援課長 召田 誠 様
主催者として開催の挨拶をいただきました。
来賓挨拶 総務省信越総合通信局情報通信部電気通信事業課長
久保田 昌平 様
オンライン授業の導入やギガスクール構想による1人1台の端末等、急速にICT環境の整備が進んでおり、幅広い世代へのスマホの普及により、インターネットが生活の一部となり欠かせないものとなりました。情報を正しく安全に利用し、他者への影響を考え、情報社会に責任を持ち、ルールマナーを遵守することを望んでいます。また、情報通信機器を駆使して目的の情報を取得し、情報を活用することで情報モラルを深めていただきたいです。本日の熟議では、高校生の柔軟な発想をブラッシュアップして、全国大会に皆さんの代表を選出し、皆さんの意見を政府へ提言していただきたいです。
【事業者による講演】
ByteDance株式会社 金子 陽子 様
デジタルシティズンシップの定義にはいろいろあるが、共通点はデジタルをうまく使うことです。オンラインをうまく使う基本はリアルと変わらないが、即時性・拡散性というオンラインの特徴を考え、責任と良識あるデジタル社会の市民としての自立的行動が必要となる。社会の発展のためには多様性は欠かせないものであり、そのためにもルールを守ったSNSの活用により、より多くの声が社会に届くことが必要と考えている。
【熟議1】他校生との熟議
4つのグループに分かれ、アイスブレイクの後、学校生活における生成AIの活用について話し合いました。
〇話し合ったこと
1)生成AIを使ったことがあるか?どんなものをイメージしているのか?
・ICTカンファレンスで発表をすることがわかってから使ってみた人や、TikTokで見て使ってみた人がいた。
・使用アプリとしては、Chat GPT おすすめの夕飯を聞いた、「おはよう」「悩みがある」などの会話、どの株があがるか、LINE(公式で絵を描いてもらった)、スライド作成のAI、画像生成アプリがあげられた。
2)講師の金子さんの話を聞いてどう思ったか?
・動画の審査について、AIと人間で審査を行っているということで、AIにも抜け道があるのではという指摘があった。
・ネット上だからこその怖さとして、AIに渡した個人情報を守れるのか、よそに出していい情報と良くない情報の区別をきちんとすることができるのかという
疑問も出た。
3)生成AIを活用していくためにどんな力が必要なのか?
・正しく使う力という意見が多かった。情報が正しいのか見極める力や鵜呑みにせずに自分で考える力が必要。悪用することも簡単にできるから、生成AIの特性や操作方法、正しい答えをもらうための問いの立て方などを理解し一人ひとりが気をつけるべきだと考えていた。たくさんの人でアンチを行うことなど生成AIでなくともできてしまう恐ろしいことがあるから正しい利用方法を個人が知り、それを広めていく発信力も必要だと感じていた。
4)生成AIに頼ることの影響((プラスとマイナス))
・生成AIの良いところは、成果物や答えが出るまでが早く効率的であることと、自分が知らないことを教えてもらえて視野が広がること。教育の場では視野を広げることが大切であり、自分では考えられないことも考えられるようになることも利点であると話した。
・生成AIの使用による懸念点としては、手直しをする必要があり実用性に欠ける、感情がなく人間にとって良い案なのかを判断できない、思考力の低下を招くのではないか、今まで人同士で対話をして解決していたものを機械と人のみのコミュニケーションになることで人とのかかわりが減るといったものがあげられた。
【熟議2】
熟議1で行った熟議の内容を、学校ごとのグループに持ち帰り、プレゼンテーションの準備をしました。
【プレゼンテーション】
各学校がプレゼンテーションソフトを活用して4分程度の発表を行いました。
各校のプレゼンテーションの趣旨
1)東御清翔高校
・進路活動で活用する。しかし、最終的には自分で判断
・授業を生成AIに任せて、教師には部活動や生徒指導などに集中してもらう
2)松本工業高校
・デジタルシチズンとして必要なことを身に付けなければならない
・どの学校でも「情報」科目にもっと力を入れるべき
3)松川高校
・全校ディスカッションの司会者用の台本を作ってもらう
4)松本美須々ケ丘高校
・生成AIを身近に感じる機会が必要
・生成AIについて授業などで取り扱ってほしい
5)明科高校
・生成AIの特徴を理解して使うべきだ
・そのためには生成AIを使う場面をもっと増やしていく必要がある
6)松本県ケ丘高校
・生成AIに学習意欲を高めてもらう
・その人にあった「褒め方」を生成AIにしてもらう
【代表校選出】
参加生徒により、11月3日に開催される東京サミットに行く代表校の選定投票を行い長野県警察本部人身安全・少年課長 駒津一治様から長野県松本県ケ丘高等学校が代表校に選出されたことを発表いただきました。
【講評】 国立情報学研究所 特任准教授 鈴木 彦文 様
ご講評をいただきました。
【閉会】 長野県 県民文化部次世代サポート課長 塩原 昭夫 様
閉会の挨拶をいただきました。
「開催報告書」他





