2015年7月11日、姫神ホールで、文部科学省委託事業「ネットモラルキャラバン隊」が開催され、安心ネットづくり促進協議会が共催しました。文部科学省の「子供のスマホやインターネットをめぐる問題に関する取組み」の説明、に続き基調講演と会場トークセッションが行われ、約500人の方が参加されました。

文科省事業ネットモラルキャラバン隊・岩手県PTA研修会

基調講演

「ネットを賢く利用できる子供はどう育てればよいか ~そのポイントは~」

講師:桑崎 剛(安心ネットづくり促進協議会 特別会員)

 基調講演では、携帯電話やスマートフォン以外にもゲーム機、音楽プレーヤーやデジタルカメラなどのインターネットへ接続可能な機器が多様化している現状が説明されました。子供たちは、幼児期からインターネット社会の中で育ってきているため、保護者が育った環境とは全く異なっていることなどをお話しいただきました。そうした中で、子供たちに安心・安全に、また適切にインターネットを使わせるためには、保護者の意識と知識が重要であることや社会規範意識を育てることが基本であるとのお話がありました。
 また、青少年のインターネット利用における課題として「①人間関係」「②情報発信」「③健康課題(体と心の健康)」「④安全・セキュリティ」「⑤経済課題」の5つの課題を挙げられ、「それらの課題に対して、また熟成したネット社会を育てるために関係者で何ができるのか一緒に考えましょう。」と問題提起もされ、トークセッションへとつないでいただきました。

写真:2015年7月11日岩手「桑崎先生講演」

トークセッション

「かしこい利用 ~ホントを知ろう~」

コーディネーター:
曽我 邦彦(安心ネットづくり促進協議会 副会長/日本PTA全国協議会 元会長)

パネリスト:
桑崎 剛(安心ネットづくり促進協議会 特別会員)
岡 元紀(総務省 東北総合通信局 電気通信事業課長)
五十嵐 のぶ代(岩手県PTA連合会 副会長)
高橋 舞(盛岡市立渋民中学校3年)
山田 勝之(㈱ディー・エヌ・エー システム本部 カスタマーサービス部)


桑崎氏説明要旨
情報モラルの醸成には時間がかかる。家庭と学校等でルール等を作る場合には、子供を交えて、ルールを作るための話し合うプロセスが大切。

岡氏説明要旨
子供達の健全なインターネット利用環境を作るために、総務省としては学校現場のみならず、PTAや関係団体、また、総務省など関係府省庁と連携して引き続き取組んでまいりたい。

五十嵐氏説明要旨
身近にもインターネットに関連するトラブルなどがある。こういった研修会を通して、PTAとしてどのように情報を展開していくかが課題である。
また、学校や子供と一緒にこの課題に取り組んでいきたい。

山田氏説明要旨
スマートフォンという道具を活用する力、インターネットの情報を正しく判断する力を育てていくことが重要である。子供向けだけでなく保護者向け啓発活動も開催しているのでぜひ活用して欲しい。

高橋氏説明要旨
自分自身はスマートフォンを利用していないが、スマートフォン等を使っている友人にチェーンメール等が届いている例もある。親やサービスを提供する企業がそれぞれの立場で私たちのため様々なことを考えてくれていることを知ることができた。

最後に、コーディネーター曽我氏から、青少年が賢く適切にネット利用をするために、ルールづくりをしていくこと、またルールを作るまでのプロセスとして、保護者や教育関係者、青少年を取り囲む関係者が子供を見守りながら、コミュニケーションの機会を増やしていくことが重要であるとのお話で締めくくられました。

写真:2015年7月11日岩手「パネリスト 登壇の様子」