2014年2月9日、三重県尾鷲市「尾鷲市中央公民館」において、文部科学省委託事業 ネットモラルキャラバン隊「三重県PTA連合会・尾鷲市PTA連合会 研修会」が開催され、安心ネットづくり促進協議会が共催しました。基調講演と会場トークセッションを行い、165名の方が参加されました。

写真:会場全体の様子

三重県PTA連合会・尾鷲市PTA連合会 研修会

基調講演

スマホ時代を生きていく子供たちのために

講師:藤川 大祐氏(千葉大学 教育学部教授/安心協 普及啓発広報副委員長)

藤川先生の講演では、ネットのトラブルは「子供の様子からわかる」「メールが多い子供はストレスが高い・自分に自信がない」という示唆をいただきました。また、子供の周りには様々なネット接続環境がありケータイ、スマホ以外にも注意が必要であること、スマホは自分で時間を区切らなければ依存になること、子供たちの間でLINEが流行しているが「既読無視」が恐れられていること、ネットのサイトを通じた出会いではだまされるケースから最近は子供のほうがアプローチして事件に合うケースが出ていること、等を説明いただきました。

子供たちが自分たちで考えられるような教材を活用した教育の必要性や、子供の課題をきっかけに初めて大人が経験するこれらのネットのテーマについては関係者が知恵を出し合い交流することが大事であるとのお話をいただきました。

写真:藤川氏登壇の様子

パネルディスカッション

見えてきた!「青少年ネット課題」にどう向き合う?

コーディネーター:
藤川 大祐 氏

パネリスト:

関根 章文 氏(文部科学省スポーツ・青少年局 青少年課 課長補佐)
大川 太 氏(尾鷲市教育委員会 教育総務課主幹 兼学校指導係長)
坪井 あづさ 氏(尾鷲市立尾鷲中学校PTA副会長)


まず、大川氏から、ゲーム機にも問題が出ていること、ネットは問題が起きうることを自覚して親にきちんと相談する子供に育てたいという話がありました。坪井氏は、ネットは便利だが危険が隣り合わせであること、仲間と情報を共有するつもりでも仲間だけが見ているわけではないことを子供に指導している、またネットの新しいことは子供に教えてもらっている、との話がありました。

会場とのトークセッションでは、小学生は何年生から学ぶべきか悩んでいる、親はゲーム機について学ぶ必要がある、音楽プレイヤーを買ったら内緒でLINEを始めた、親の書き込みも注意しないとトラブルとなるケースもある、等の意見が出ました。

坪井氏からは、親の関心と学びが必要、関根氏からは、伝えたい人にどう広げるか、社会全体の共通の認識や地域連携づくりが必要で、安心協のような組織を頼る方法もあると話がありました。

関係者の取組みとして、企業が新しいサービスを考える場合は青少年の利用を考えて提供すること(青少年保護byデザイン)や、ルールは子供だけでなく親にも必要で子供は親の姿を見ている、との意見で締めくくられました。

パネラー

<写真左上から右下へ:コーディネーター藤川氏、パネリストの関根氏、大川氏、坪井氏>