2013年5月26日(日)、新潟県加茂市で加茂高等学校創立90周年記念PTA事業として研修会が開催されました。(本件はグリー(株)の共催事業に安心協が後援協力)

加茂高等学校の生徒と保護者の方々が集まり、全校生徒へのワークショップや保護者向けには講師による講演の後、スマートフォン・SNSに関する高校生の利用実態と対応について、企業の方を交え、意見交換を行いました。

(1)全校生徒特別講座ワークショップ

「みんなで考えよう、ケータイ・スマートフォン」

講師:竹内 正樹氏(NPO法人 企業教育研究会)

写真:竹内氏講演の様子

全校生徒を対象としたワークショップでは、映像教材を交えてケータイやスマートフォンを利用する際のモラルやマナーについて考える授業を行い、参加した生徒からは活発な意見が出されました。

(2)講演

「スマホ時代を生きていく子どもたちのために」

講師: 藤川 大祐氏(千葉大学 教育学部教授)

写真:藤川氏講演の様子

藤川氏の講演では「高校生のスマートフォン所持が急激に増え、インターネット利用時間が増えることで、様々なトラブルに巻き込まれる危険性が増加するだけでなくケータイ依存がストレスにつながる可能性があること」、「出会い系サイトやコミュニティサイトに起因する被害者の9割以上がフィルタリング未使用であり、フィルタリングの設定が犯罪被害抑止に効果的であること」など、高校生のスマートフォン利用の現状を伝えていただきました。その上で、高校生がスマートフォンを安全に利用する方法として「フィルタリングなどの仕組みだけでなく、高校生を取り巻く環境や現状を保護者自身が理解をしたうえで、家庭での会話を通じたルール作り等が、必要ではないか」という内容でお話しいただきました。

(3)会場トークセッション

「情報社会に向き合うために大切なことは何か」

パネリスト:
安藤 正之氏(新潟県立加茂高等学校PTA会長)
小木曽 健氏(グリー(株) 経営基盤本部 安心安全担当マネージャー)
牛腸 綾香(安心ネットづくり促進協議会)

コーディネーター:
藤川 大祐氏(千葉大学 教育学部教授)


企業や安心協が取り組んでいる啓発活動等を紹介。質疑応答では、、ケータイやスマートフォンを長時間利用することでの睡眠不足が授業へ与える影響などに関する質問が上がりました。また、スマートフォンの便利な使い方を子供に考えさせる機会を作っていくことが大切であること、ケータイやスマートフォンを賢く使うことや時代の流れに沿って継続的に取り組んでいくことが大切であるとのご意見をいただきました。

青少年利用のICT機器利用に関する課題に対し、今後も保護者や関係者が協力し、安心安全だけでなく、賢い使い方をしっかり伝えていく必要性を感じました。

写真:パネルディスカッションの様子