高校生ICT Conference 2018 in 長野

開催概要

日時:

2018年9月29日(土) 10:00-17:00

場所:

安曇野市明科公民館
(長野県安曇野市明科中川手6824番地1)

参加人数:

熟議参加生徒  42人
見学者・関係者 36人(教員・教育関係者・その他)
合計      78人

参加校:

長野県飯山高等学校
長野県上田東高等学校
長野県箕輪進修高等学校
長野県高遠高等学校
長野県松川高等学校
長野県松本工業高等学校
長野県松本美須々ヶ丘高等学校
長野県松本深志高等学校
長野県明科高等学校
長野県豊科高等学校

高校生、教員、企業関係者など78名の参加者を得て、「社会で活躍するためのICT活用法 ~18才成人化を控えて~」をテーマに高校生がグループに分かれて活発な議論と発表を行いました。

 

≪開会あいさつ≫

(長野県教育委員会 心の支援課長 小松 容氏)

[要旨]長野県教育委員会は、本大会を高校生インターネット適正利用推進事業の一つとして位置付け、4年前から参加してきました。参加校を中心に県内の多くの高校で、その成果が徐々に表れてきているように思います。今年も参加生徒が活発に熟議を交わし、県内に発信することにより、自らの課題に向き合い解決していくための力や態度を身に付けることを願っています。

開会

 

(総務省信越総合通信局 情報通信部電気通信事業課 課長 坪内 大氏)

来賓としてあいさつをいただきました。

総通 

 

≪第一部:参加校発表①≫

最初に全参加校が、以下の事前課題について2分間で発表を行いました。

・子どもと大人(成人)の違いや、18才成人化のメリットとデメリットについて

・大人として社会で活躍すること、そのために必要な能力について

・高校生として、社会で活躍するための具体的なICT活用法について

・インターネット・スマートフォンの利用に関して、学校で取り組んだこと(トラブルに対する予防や対策など)

 

≪第二部:事業者講演≫

(株式会社NTTドコモ CSR部 担当部長 山口 幸夫氏)

「社会課題解決に向けたICT活用~持続可能な社会実現への貢献~」と題し、企業の社会的責任(CSR)は、社会へのネガティブな影響を最小化するとともに社会にプラスの貢献(課題解決)をすることだと教えていただきました。現在、世界中の国や企業などが、持続可能な社会、脱炭素社会の実現に向けた目標達成のために様々な取組を実施しており、そのためにはICTの活用が不可欠(又は有効)であると話されました。参加生徒には、ICTを活用して社会課題の解決に貢献してほしい(社会で活躍してほしい)と訴えられました。

事業者 

 

≪第三部:自己紹介、アイスブレイク、Conference①≫

長野県教育委員会、長野県、総務省の方などがファシリテーターとなり、グループごとに、自己紹介やアイスブレイクを行った後、グループ別の熟議を行いました。 

午前のテーマは「子どもと大人(成人)の違いや、18才成人化のメリットとデメリットについて」でした。参加生徒はメモや付箋紙を模造紙に貼付しながら意見を交換しました。司会や記録の生徒が中心となって熟議の内容を整理しました。グループによって「自由と責任」「経験や知識」など観点が異なりました。

昼食もグループごとにとり、熟議は円滑に進みました。

午後はテーマを「大人として社会で活躍することについて」「社会で活躍するためのICT活用法について」に展開し、短い時間の中で活発に議論しました。大人(成人)としての責任やICT活用に際して注意を払わなければならない点に十分な配慮をしながら、社会で活躍する(社会の課題解決に貢献する)ための様々な提案がなされました。

各グループの発表はワールドカフェ方式で2ラウンド行いました。模造紙に整理した内容をもとに発表しました。

熟議1

熟議2

熟議3 

 

≪第四部:Conference②、発表≫

再び学校ごとの席次に戻り、グループで話し合った内容(Conference①)を最大限活かしながらまとめ、学校別の発表準備(発表資料の作成と発表方法・発表者調整、練習)をしました。その後、全参加校が4分ずつ提言発表を行いました。発表資料は模造紙にまとめる形とし、それをiPadで撮影しスクリーンに投影しながら発表しました。

発表 

 

(各学校の発表要旨は以下の通り)発表順
【長野県高遠高等学校】

「困っている? ICTを使おう」と題して、これからの世界でICTをどのように利用できるかを考えた提言でした。コミュニケーションのきっかけづくり、災害時の情報共有、時間の有効活用、高齢者・障がい者・外国人とのコミュニケーションが具体例を挙げるとともに、ネットトラブル、スマホ依存症などの問題点も指摘し、小学校の時から怖さを知ること、自己管理の工夫など対策面の提言もありました。18才成人化を控えた高校生として、より大人であることを意識したICTを活用していきたいという意気込みが語られました。

 

【長野県松本工業高等学校】

「公式選挙Webページ」について、選挙権を持つ成人として政治に積極的に参画していけるように、ICTの活用ができないかという提言がなされました。「候補者の選挙公報を公開する」「有権者がコメントを残す仕組みを導入する」「コメントは住基カードと生体認証で認証された人のみ記入できる」「コメントを見て他の有権者の関心度を知ることができる」などの具体的な提案をするとともに、「選挙管理委員会が公平な立場で管理する」など、個人情報の使い方と公平性を強調しました。

 

【長野県松川高等学校】

人間がICTと共存していくことを細胞内共生に似た「地球内共生」であると表現し、ユニークな寸劇を交えて発表しました。18才成人化を控えて、ICTを高校生がより理解し、教育や人手の足りていない仕事に取り入れることで、ICTがより活発になっていくのではないか、人間とICTが地球内共生できる世界にならないか、という提言でした。

 

【長野県上田東高等学校】

18才成人化のメリット・デメリットを押さえた上で、「ICTの可能性」と題して複数の提言がなされました。(1)障がい者でも不自由がないようなアプリを作りバリアフリーな社会を形成する。話したことが画面に文字化できれば耳の不自由な人も簡単に会話ができる。(2)SNSを使ってコミュニケーション能力を上げられる。テレビ電話などで世界中の人とテレビ会話ができる。自分の意見も簡単に発信できる。(3)睡眠時間、運動量などデータをとり健康管理に役立てる。(4)ビジネスへの活用として、単純作業はICTに任せる。(5)教育にもICT活用ができる。翻訳アプリの精度を高めより気軽に使える。

 

【長野県飯山高等学校】

「自分の話を聞いてほしい」として、自分の意見が反映される社会が望ましい社会であり、自ら発信していく力、アウトプット能力を生かすためにSNSやYoutube、翻訳アプリなどICTを有効活用したいという提言でした。そのための環境整備が必要不可欠で、遠隔会議の整備や教育現場での積極的なICT利用などが主張されました。

 

【長野県箕輪進修高等学校】

「未来を担う人材の育成」と題して、主に教育の世界での活用法に目を向けて提言がなされました。とくに自分の学校で考えられる活用例を具体的にわかりやすく発表しました。(1)多部制単位制は登校時間が異なる生徒が多く、出席状況は単位修得に関わるため非常に重要である。この管理を端末で行うことにより教師の負担を軽減できる。(2)課題提出状況から学習意欲の把握やきめ細やかな指導も可能となる。利用方法の問題については、アプリ使用時に校内ネットワークに接続させアクセス制限することで解決でき、よりよい授業環境が築けるのではないか。

 

【長野県豊科高等学校】

「社会的弱者も活躍するためのICT活用法!」と題して、自分たちが成人した社会で、一緒に活躍してほしい人たちのための提言でした。具体的には、(1)VR、(2)テレビ電話(家にいながら習い事ができる、医師に診断してもらえる、学校に行けない人たちも少しでも社会に復帰できる)、(3)翻訳ツール(外国語以外に点字や障がい者のサポート)などを挙げていました。社会的弱者を障がい者だけでなく、医療の過疎地に暮らす人々や不登校生など幅広くとらえていました。

 

【長野県明科高等学校】

「ICTを活用しより良い社会へ」と題して、高齢者や体の不自由な人たちなど弱者の立場に立ったICTの活用法が考えられ、どんな立場の人ともトラブルなく協働できる社会の実現について提言されました。(1)体が不自由でも仕事に就くことができ誰でも輝ける社会に。体が不自由でも世の中に貢献できる社会に←就職サポートアプリの開発。手話や点字の翻訳機。(2)ストレスによる自虐が少なくなり、一人一人が楽しく仕事、生活ができる社会に。←仕事の悩みが相談できる仕事相談アプリの開発。ヘルスケアのアプリ。SNSを使って多くの人と親睦を深める。(3)その他、選挙や教育へのICTの活用。

 

【長野県松本美須々ヶ丘高等学校】

「ICTのさらなる進化」と題して発表されました。社会で活躍するためには、「新しいアイデアを出す」「ともに働ける仲間を見つけることができる」「自己判断力をつける」といった3つの力が必要であるとしました。有権者や消費者としての責任についても言及し、災害時の対応、少子高齢化・障がい者への配慮など社会問題についても指摘しました。現在の社会が抱える問題を解決するためにICTをより有効活用するべきだと提言しました。

 

【長野県松本深志高等学校】

「責任あるICT活用」と題して、「成人は自由を手に入れる反面、責任を果たさなければいけない」「世の中をより良くするために努力することが社会で活躍することである」と主張しました。そのためのICT活用法として、障がい者への補助、ICTを活用した新たな技術開発、農業・水産業での生産性向上と安定化が提案されました。また、この大会の発表準備もパワーポイントでまとめたり、スマホで場外の友人と相談できたりしたら良かったという意見は会場内の共感を得ました。

 
≪講評≫

(長野大学 企業情報学部 教授 田中 法博氏)

[要旨]高校生がICT活用について議論すると、その技術面のメリットのみが注目され、社会面への考察は深まりにくいものだと思っていました。しかし、本大会では、これから成人となる高校生が「社会で活躍するための」活用について深く考え合ったという点で、大変有意義なものであったと思います。多くの参加生徒がICT活用に際して、注意しなければならない点や、身に付けるべき能力についてまで言及できていたことに感心しました。グループ別の熟議では、初対面の高校生同士が活発に議論でき、そういった経験も今後の生活に生きていくでしょう。

 本大会の成果を本日限りのイベントで終わらせることなく、ぜひ学校に戻ってからさらなる話し合いや取組につなげ、広く発信していってもらいたいと思います。

講評 

 集合

≪閉会式、サミット代表発表≫

(サミット代表 長野県松本深志高等学校)

長野県代表として、本日の成果を全国に伝えていく決意が語られました。

 

「開催報告書」他

pdfファイル 2018年度高校生ICTConference_イベント開催報告書(長野)

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