2015年2月15日、沖縄県読谷村文化センター鳳ホールにおいて「文部科学省ネットモラルキャラバン隊・沖縄県PTA研修会」が開催され、安心ネットづくり促進協議会が共催し、約250人の方が参加されました。

文部科学省ネットモラルキャラバン隊・沖縄県PTA研修会

基調講演

「ネット社会の子育てと 【心】 【体】 【将来】 の安全を考える」

講師:尾花 紀子氏(ネット教育アナリスト)

 尾花先生の基調講演では、ネットでの失敗やトラブル事例から「どうして起きたのかを一緒に考える」「やってしまったあとのことを想像する」などの具体的な方法を交えながら、保護者が必ずしもスマホに詳しくなくても「ニュースからネットの話題はできる」ことを解説。さまざまな日常会話を通じて、ネットの特性を共に学び理解し、ルールを守り自分をコントロールできる子に育てる大切さをお話しいただきました。

写真:尾花先生登壇の様子

パネルディスカッション

「会話から対話へ ~子供と話そうネットのこれから~」

コーディネーター:
曽我 邦彦氏(安心協副会長)

パネリスト:

尾花 紀子氏(ネット教育アナリスト)
長山 勝美氏(沖縄県PTA連合会副会長)
小木曽 健氏(グリー(株) 安心安全マネージャー)
前泊 歩希氏(読谷村立読谷中学校 生徒代表)
谷貝 直未氏(読谷村立読谷中学校 生徒代表)


 小木曽氏は、ネットは玄関の外側であり、玄関に貼れない情報はネットに書けない、書かないことが大切で、大人が手本になるべきとお話しいただきました。
 街で知らない人から声をかけられたら逃げるが、ネットならなぜ逃げないのか?ネットのやりとりと日常は変わらないこと、ネットは特殊ではなく理解することから始めてほしいと説明されました。

 生徒代表の前泊さんと谷貝さんからは、後輩がリスクのある自画像を彼氏に送っていることを聞いたことがあるが、今日の研修会を通して危険性をしっかり理解して学校に広げたいということや、フィルタリングについては面倒くさいというイメージがあるのと、保護者に金銭的な負担をかけないためにサービスが「有料か無料か」は意識するが、「安全に利用することは意識したことがない」と率直な感想が話されました。
 また、今日の様々な学びを通して、フィルタリングは面倒臭いではなく自分から親に重要性を伝えてみようと思うこと。また、日常では言えないがネットでは言えると思えるのは、ネットの世界が特別と考えていたけれども、今日の学びで日常と続いていることを知ることが大切と感じたこと等が話されました。

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 PTAの長山氏は、子供とのコミュニケーションが大切で、自分自身から勉強していかなければ子供に伝えることができない。さっそく今日学んだことも持ち帰って、子供たちと対話したい。また、このような研修会は各学校でも実施しなければならないと話されました。

 尾花先生は、フィルタリングを設定しない親の理由として、「子供が見たいサイトが見られない」「子供から解除するように言われた」「子供を信用しているから」という意見を聞くが、うっかり有害なサイトへのアクセスを止めてくれるのがフィルタリングであること。無料なサイトには危険が伴うこと。子供の安全を守るためにも無料を優先するのではなく、親が子供に「自分を守りなさい」というメッセージを伝えることが大切であることをお話しいただきました。

 曽我氏は、テーマの「会話から対話」の趣旨は、会って話をするだけでなく本音で話し合うこと、一方的ではなく真剣に向き合うことが大切で、正しい使い方を親子で築く。日常の中で規範意識が身につけば問題行動を取る子にはならない。道具を賢く使う子供たちに育んでほしいとのコメントでまとめました。

写真:尾花氏

写真:小木曽氏パネルディスカッション登壇の様子