開催概要
日時: |
2023年9月17日(日) 12:00-16:30 |
場所: |
大阪私学会館 |
参加人数: |
熟議参加生徒 26人
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参加校: |
大商学園高等学校
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高校生、教員、企業関係者など 42名の参加者を得て、「今、高校生が考えるデジタルシティズンシップとは」ーデジタルウェルビーイングな社会を目指してー」をテーマに高校生がグループに分かれて活発な議論と発表を行いました。
【熟議】
司会進行・主旨説明 実行委員長 米田謙三 様
高校生ICT Conferenceの概要及び本日の大まかな流れを説明していただきました。
開会の挨拶
総務省 近畿総合通信局 情報通信部 電気通信事業課長 堀 浩人 様
「高校生ICT カンファレンス2023 in大阪」の開催にあたって、総務省は、学びの場でICTが適正に活用されるよう、施策を進めていること、例えば、インターネット・リテラシー及び利用実態に関する調査(通称ILAS(Internet Literacy Assessment indicator for Students)インタ一ネット上の危険・脅威に対応するための能力を可視化するための調査)その他e-ネットキャラバン、インターネットトラブル事例集の作成などの取り組みを具体的にご紹介いただきました。
事業者による講演
エースチャイルド株式会社 西谷 雅史 様
ITのチカラで子どもたちの未来を明るくITを安全に使うことをテーマに、自社のサービスの紹介として「つながる連絡(LINEを使用)」を紹介いただき、優れた発信者になるヒントをいただきました。さらにデジタルシティズンシップとはどういうことかご講演いただきました。
また、今日の熟議の進め方として以下のヒントをいただきました。
1テーマの共通認識をはかる
2じっくり議論を深める
3オンライン以外のことも考える
4タイムマネジメント
5発表・リハーサル
6全力で議論する
ファシリテーター・参加校紹介 および グループ分け
久しぶりにリアルで学校ごとの紹介ですが 早速盛り上がりました。
4つのグループにわかれてから、グループのファシリテーターを務める大学生が本日の目標の確認、アイスブレイク、自己紹介などを実施しました。
第二部:熟議「今、高校生が考えるデジタルシティズンシップとは
―デジタルウェルビーイングな社会を目指して―
リアル会場で4つのグループに分かれ大学生がファシリテーターとなって、高校生熟議を開始しました。導入『目的と利用シーンから見た、いろいろなICT機器の役割』『安心安全な活用とは何か(個人情報、防災、防犯)』『ICTの快適な社会的活用』『高校生が社会に果たせる役割とは何か(行動、発信、影響力)』ということを中心にGoogleスライドを活用しながら意見を整理分類しまとめて行きました。具体的な使い方については、テーマにしぼった班や少し大きなテーマで取り組んだ班などいろいろとありました。熟議の中で分からない事は、企業の方や先生方にも随時サポーターとして入っていただき、すばやく答えてくださいました。今回、ファシリテーターは大学生でしたが、事前にオンラインでのフォームやまとめ方を打ち合わせして、滞りなくまとめることができました。(研修を今年も4回ほどファシリテーターのみで実施しました)なお特筆すべきことは4つのグループを3人のファシリテーターで実施したことです。
今回の大阪の熟議で大切にしたポイント
1,学校とは何か
2,オンラインのメリットとデメリット
3,理想のオンライン
4,高校生が期待するコミュニケーションの未来
第三部:グループ発表
各グループともプレゼンテーションソフトを活用して3分程度の発表を行いました。(詳細は「グループ発表資料」をご参照ください)
参考:各班のポイント 1班が代表グループに選ばれました。
【1班】 ICTの付き合い方
今、高校生が考えるデジタルシティズンシップとは
提言 教育で新しいICT技術に持続的に適応していく力を!
メリットもある一方...
・生活の一部となり、手放せない(中毒)
・健康面での悪影響
ex.視力の低下・ストレートネック
課題
・ChatGPTなどによる能力低下
ex.考える前に調べる → 思考力低下
・新しいものに対する付き合い方の教育
ex.最近出てきたChatGPTの使い方?
・能力による個人差
解決策
子どもへのICT教育が必須である。
・常に変わりゆくデジタル社会の中で、自分が幸福(Well-Being)をつかむには、どうすれば良いのかを自分で考え、適応していく力(Digital Citizenship)を1人1人が身につける
→デジタルウェルビーイングな社会に繋がる!
【2班】 情報教育革命 〜多様な社会へ〜
提言 ICTを使うことによるメリットもあるがICT特有のデメリットも多くある。 (会話の減少 誹謗中傷など)
自分たちは、現在情報教育を受けている高校生の視点からデジタルにおいて、教育と人間関係の繋がりについて考えました。
メリット
・場所と時間を気にする必要がない
・情報の発信が手軽
・情報の入手が簡単
デメリット
・人と話す機会が少なくなってきている
・リモート授業などで理解度に差が出やすくなる
・誹謗中傷などの犯罪(LGBTQ+)
解決策
・情報教育年齢の引き下げ
・配布機器の規制強化
・vtuberによる多様化
・情報共有ツールの使用
・匿名性をなくす
【3班】 親と子の話し合いを生み出す
提言 教員へのリテラシー教育をさらに行う
現状
・子供は危険性の判断がしにくい
・親はデジタルに詳しくない 制限しか手段が無くなっている
・親から子供に十分な注意ができない
解決策
・セミナーを開く(入学説明会など)
・インフルエンサーとのコラボ
【4班】 若年層とインターネットの関り方
提言 若年層には一方的に教えるだけでなく、自分たちで考えることで、健康を保ち、犯罪やトラブルを防ぐことが出きる
・制限や監視などが解決策ではないこと
・インターネットの問題について深く考えることで、身近に感じることができる
メリット
・幅広い年代の情報の入手がしやすい
・離れたところでの交流ができる
・世界中と繋がれる
・使い方によっては人として成長できる
デメリット
・知識不足により、無責任な発言でトラブル、いじめにつながる
・情報リテラシーがあまりない
・インターネットの依存により、睡眠不足、運動不足が原因になり集中力や
学力の低下につながる
解決策
1.ディスカッションを行う
→自分たちで考える力を育み、善悪に対する判断力を上げる
ネットに関するニュースや興味のある話についてディスカッションを行う
効果→・他人事ではなくなる
・語彙力や表現力の向上
・情報リテラシーの向上
2.人とかかわる場を作る
→ネット依存を防ぐ (例:学校からの宿題、課外学習)
・学校側からの課題として、集団で目標を達成する課外学習を行う
効果→・人とかかわる環境が生まれる(ネット依存防止)
・顔を見てしゃべる機会を作る
第三部:グループ発表
各グループともプレゼンテーションソフト(Googleスライド)を活用して3分程度の発表を行いました。(詳細は別紙「グループ発表資料」をご参照ください)
今年はようやくリアル開催ということでどのグループもその分内容が充実していてスライドとしてよくまとまった発表となりました。すぐにできる提言もたくさんありました。
講評:大阪私学教育情報化研究会 会長 村上 徹 様
本当に活発に意見交換がされ、またどのグループも短い時間の中でしっかりと提言をまとめてくれました。本当に有意義だったと思います。未来を創る担い手にエールを送って終わりました。
その後、参加生徒により、11月3日に開催される東京サミットに行くグループの選定投票を行い、またそのグループで代表者の選定投票を行い 関西創価高校が代表校に選出され、全体会で発表されました。
終了後記念写真をとりました。終わってからも名残惜しく情報交換を行うメンバーもたくさんいました。
「開催報告書」他




