DNSブロッキングの対象となるサイトの判断基準
DNSブロッキングは、その対象とするサイト全体がブロッキングされるためリストの作成に格別の配慮が必要です。
一方で、DNSブロッキング以外のブロッキング方法は、技術面・コスト面との関係で、直ちに実施することが難しいというアンケート結果があります(※)。
よって、概ね国内のISPにおいて採用が想定されるDNSブロッキングに関して、通信の秘密の侵害が違法性阻却されるための一般要件を踏まえ、次の4つの要件全てを満たすドメインのみをリストへ掲載すべきと考えます。
※2009年度末に国内のISPにアンケート調査を行ったところ、ブロッキングを導入する場合、約4割のISPが、技術面、及びコスト面を理由に、DNSブロッキングを採択する旨の回答を得られました。
- 1 サイト開設の目的
-
当該ドメインに含まれるサイトの相当部分の開設目的の全部又は一部が、児童ポルノの画像等をそれと知りながら(※)インターネット上で流通させることにあると認められること
※ロリ系コンテンツとして流通させる目的があること。育児記録や医療情報は対象外とします。
- 2 児童ポルノ画像の数量
- 当該ドメインに含まれるサイトの中に、
(ア)児童の権利等を著しく侵害するものであることが明白な画像等が(1枚でも)存在するか、
(イ)児童の権利等を著しく侵害する画像等が相当数存在するか、
(ウ)児童の権利等を著しく侵害する画像等が相当の割合で存在するか、
のいずれかであること。 - 3 発信者の同一性
- 当該ドメイン内に複数のサイトがある場合には、各サイトの管理者が同一であること。
- 4 他の実効的な代替手段の不存在
- 当該ドメインをDNSブロッキングの対象とすることが、1ないし3及びその他の諸般の事情を総合的に考慮した上で、やむを得ないと認められること。