安心ネットづくり促進協議会では、インターネット環境の急激な進展に伴い生じる様々な問題の解決に向けて、事例研究や調査・検証等実証的な調査研究に取り組んでおられる「国内を拠点として研究活動を行う教育機関や企業等の研究者」を対象に、「研究支援(助成)」を行っています。

当「2015年度 研究成果報告」は、「インターネットと青少年保護に関する研究」について2014年度研究支援事業として公募し、採用したもので、2016年1月に成果報告が行われたものです。

2015年度研究 最終報告書

研究成果報告内容 ※研究者所属は申請時のものとなります〔敬称略〕
1研究テーマSNS上における誹謗中傷行為の発生条件に関する研究
研究者明治大学 危機管理研究センター:研究員
野上 達也
研究概要本研究では、SNSで散見される誹謗中傷行為について、ユーザー間(メッセージ発信者と受信者)の関係(親しさの程度)投稿内容に対する態度(賛成・反対・中立)に着目し、誹謗中傷の発生条件を検証する。
資料pdfファイル研究報告書(PDF:1.7MB)
2研究テーマネットいじめ目撃者の対処行動チェックリストの作成
研究者愛知教育大学教育学部:講師
黒川 雅幸
研究概要本研究は、児童・生徒がネットいじめを加害者でも被害者でもない第3者の立場として目撃した場合の対処行動について、学校で適切な指導が行えるようにするためのチェックリストの作成を行った。
資料pdfファイル研究報告書_2(PDF:1.3MB)
3研究テーマ中高生が小学生に伝える情報モラル教育の実践
~ タブレットを活用したワークショップの実践研究を通して ~
研究者熊本市立三和中学校:教諭
田中慎一朗
研究概要タブレットを活用し情報モラル教育のワークショップ型授業の実践研究を行う。
公立小中高校の連携を研究の柱に、上級学校の生徒をファシリテータとして養成して、参加型の授業を実践し、指導モデルとして確立する。
資料pdfファイル研究報告書_3(PDF:5.9MB)
4研究テーマインターネット依存への効果的な介入と予防を目指して
-自閉症スペクトラム傾向はインターネット依存リスク高めるのか?-
研究者NPO法人 発達障害研究推進機構:研究員
伊勢 由佳利
研究概要

本研究は大学に在籍する学生を対象に、彼らのインターネット依存リスクを高める要因について検討する。
 対象者は大学生540名に対し、自己記入式のインターネット依存尺度、インターネット依存傾向測定尺度を用いてその個人がどれぐらいインターネットに依存しているか得点化する。
 そして、インターネット依存リスクを高めると考えられる要因のうち、自閉症スペクトラム傾向と彼らのストレスについて調べ、どの要因がインターネット依存と特に関連しているのかを明らかにすることで、効果的な介入と予防について検討したい。

資料

pdfファイル研究報告(概要)(PDF:131kB)
※全文資料は学会誌への発表後に公開予定です

5研究テーマ高等学校における減災ツールとしてのスマートフォンの活用
スマートフォンのポジティブな活用に焦点をあてた情報モラル教育の実践
研究者山梨県総合教育センター:研究主事
吉田 恵子
研究概要本研究では,「ネットいじめ」の被害者・加害者になるリスク要因を精査する。
 さらに,中部大学の三島浩路教授・株式会社KDDI 研究所との共同研究を通して,スマートフォンによる「ットいじめ」のリスク低減に効果が期待できる教育手法を開発する。
資料pdfファイル研究報告書_4(PDF:2.3MB)