- 日時
- 2016年12月14日 (水) 10:30-16:00
- 会場
-
内閣府、総務省、文部科学省
全国14ヶ所でワークショップ形式の議論を実施し、札幌、帯広、宮城、石川、長野、新潟、東京、神奈川、静岡、大阪、奈良、高知、福岡、大分からそれぞれ代表者1名を選出。福井・沖縄からの招待参加を含め、合計16名による高校生ICT Conference2016サミットを経て、最終報告会にサミット参加の高校生から代表者2名が、内閣府、総務省、文部科学省において、高校生ICT Conference2016で得られた成果を提言として発表しました。
高校生ICT Conference 2016 最終報告会 開催概要
場所: | 〔内閣府 中央合同庁舎 第8号館〕 |
テーマ: | ネットトラブル!どうする?【予防】と【対策】 |
報告者: | 【大阪府】大阪府立東百舌鳥高等学校 3年 女子 【宮城県】東北学院中学校・高等学校 2年 男子 |
参加人数: | 代表生徒:2人 引率者:2人、随行者:16人 【内閣府】(合同会) 計20名
計15名 【文部科学省】 計8名 |
タイムテーブル:
| 10:30-12:00 内閣府(合同会)にて高校生プレゼン、関係府省庁との意見交換 |
最終報告の内容は主に以下の通り。
【高校生による提言】
『ネットトラブル!どうする?【予防】と【対策】~トラブルに巻き込まれないために、巻き込まれたら~』最終報告
1.ネットトラブルの事例
・詐欺
・ウイルス
・出会い系サイト
・通信販売
・ネットストーカー(粘着、つきまとい)
・乗っ取り
・個人情報流出 等
2.これらに対する予防
・知識をつける ・・・ネットマナーなど
・教育を行う
・運営との協力 ・・・SNS等の運営会社に依頼しトラブルが発生しにくいように
・フィルタリングをかける ・・・自分で行う、親と行う
・警察等の機関との連携 ・・・トラブルが起きても大丈夫なように備える
・相談しやすい環境づくり ・・・トラブルが起きる前に相談ができたら防げるのでは?
3.対策
・警察・専門機関に行く
・体験を次につなげる
・個人的なルールをつくる・・・「自分ではやらないこと」を決めて割り切る
・大人に相談する
⇒キーワードは「相談」
4.提言① ~新たな予防として~
「相談する」ことが、案外できていない。トラブルを悪化させる原因ではないか。
解決策の一つとして出たのが「出前授業」。
身近な世代が先生として授業をするもの。高校生が小中学生の授業に入る。世代が近いので相談しやすい。
<出前授業の理想図>
一番トップに専門家の方に入ってもらい、大学・専門学生に教え、それを高校生が受け継ぎ、小学生、中学生に伝えていく。その過程で絆を作ることにより、相談しやすい環境が生まれる。
主にアクティブラーニングを活用し、話を聞くだけではなく、考え、自分の意見とすることを目指している。トラブルが起こらないよう、ネットマナーや権利についてきちんと伝える。このような場をぜひ設けていただきたい。
5.提言②‐1 新たな対策として ~いじめ保険の導入~
提言②は自己救済型である。「いじめ保険」は、住居の移転や転校にかかる費用などを援助するもの。韓国やイギリスに実例がある。メリットは自殺者の低下で、デメリットはいじめを偽装して保険金を受け取ろうとする詐欺の危険性。
6.提言②‐2 新たな対策として
~全員参加とはしない、必要な人が相談しやすい環境&解決出来る環境~
(1)些細な体験でも語り合える場
いじめられている人だけが参加する場で、些細なことでも被害者自身から体験を聞くことができ、自分自身への戒めや解決のヒントにする。法律に明るい方やネットアプリに関わる方を呼んでその場で解決できれば、安心感からまた人が来る。
(2)被害事例の検索サイト
実際に被害に遭った人が感想や出来事をネットにアップし、これらを検索可能とすることで、警察や法律の専門家に頼らなくてもヒントを得られ、対処ができるようなサイトを提供する。
7.高校生ICT Conferenceを通して学んだこと
(生徒)先生に勧められ興味を持ち参加した。全く知らないことが多く、普段利用しているスマホの裏に様々な人がいるなど一気に知識を得た。また熟議においては、自分と異なる意見を聞いて新しい発見があった。サミットでは全国各地の代表者から地域の大会では出なかった考え方を聞くことができた。情報の先生に対して高校生の立場として授業をしていたり、寮にいるので携帯を一切使えない人もいるなど、同じ日本に住んでいるのにこんなに違うのかと思った。同時に、ネットの付き合い方がみなそれぞれ異なるので、様々な意見をもらって自分で考えることができ、世界が膨らんだ。参加してよかった。
(生徒)自分自身はネットトラブルの被害には遭っていないが、サミットで実際の事例を聞き、こういうことがあったら確かに困る、そんなときはこういう対処をすればよいといったことを聞くことができて良かった。一番驚いたのは意見のぶつかり合いで、全国から集まってくる人はすごいと思った。発表する場は高校生ICT Conferenceくらいしかなく、このように自由に参加できる場は楽しい。これからもこういう場があれば参加していきたい。こういう機会を与えていただき、ありがとうございました。
※提言発表の内容は高校生ICT Conference2016 最終報告会 プレゼン資料(PDF:310kB)をご参照ください。
※提言発表と各府省庁質疑・意見交換の詳細は高校生ICT Conference2016 最終報告会 開催報告書・質疑録(PDF:897kB)をご参照ください。
【内閣府】(合同会)提言・意見交換 模様