青少年に向けた 「ソーシャルメディアガイドライン」 づくりのすすめ

イメージ図:ソーシャルメディアガイドラインスマートフォンの急速な普及に伴い、青少年のインターネット利用時間は増加の一途をたどっています。

その利用は友人とのメールやチャットにとどまらず、動画やSNSサイト、ゲーム、ショッピングなど、青少年にとってスマートフォンやインターネットはライフスタイルに欠かせない、大変便利で楽しい道具となりました。

インターネットは個人間の通信や情報を得るためだけではなく、個々人が社会に対して広く発信することが出来るメディア(=ソーシャルメディア)として活用する人も多くなりました。一方、世界中誰でも利用できるインターネットであるがゆえに、悪意を持つ人との接触によるリスクが問題視されています。名前を伏せた投稿が出来ることから、不正確な情報や不用意な記述がなされたり、ジョークで載せたつもりが意図しない大問題に発展するなど、一般の人々や社会に対して大きな影響を及ぼす事例、発信者自身および関係者がトラブルに巻き込まれたり処罰されたりする事例も生じています。

現実社会では、守るべき義務や心がけたい道徳がたくさんあります。 同様に、バーチャル社会と言われるインターネットにおいても、ルールやモラル、マナーを守ることが大切です。

個人が直接社会に発信することができてしまう、ソーシャルメディア。青少年一人ひとりが適切に利用して、社会との関係を壊すリスクを回避し、より豊かな生活と健全な成長につながるよう、当協議会で「利用の心得」「留意点」等をまとめたガイドラインの例を作成いたしました。

学校やPTA団体、教育関連機関等におかれましては、当ページの例も参考にしていただきながら、青少年育成や指導に関わる関係者の皆さまが意見を出し合って、子どもたちの年齢・特性や地域性等に適した、それぞれの「ソーシャルメディアガイドライン」を作成ください。青少年がネットを安全に利用するための啓発にご活用いただくことを、心から願っています。

ご不明な点やご質問等ございましたら、安心協事務局までお問い合わせ下さい。

 「ソーシャルメディア」 とは

ライン(LINE)、ツイッター、フェイスブック、ブログ、電子掲示板やホームページほか、ネットを利用して誰でも手軽に情報を発信や相互のやりとりができる双方向メディアを示します。

※ネット上で相互のやりとりをするものを示す名称として"メディア=媒体"の総称である「ソーシャルメディア」の他に、サイトの総称である「コミュニティサイト」、サービスの総称である「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」等があります。

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 「ソーシャルメディアガイドライン」 作成にあたってのポイント

学校等で「ソーシャルメディアガイドライン」を定める場合は、生徒や児童が社会との関わりにおいて守るべき道徳や法律、また、学校生活において守るべき校則等と同様、ソーシャルメディアの利用に関して学習する機会を必ず設け、「ただ配布して終わり!」にならないようご配慮ください。

ガイドラインの中で忘れずに伝えたいこと

「ソーシャルメディアガイドライン」を作成される際の重要なポイントは、以下の10項目となります。

  1. ガイドラインの策定目的および適用範囲をわかりやすくはっきりと表記すると共に、ガイドラインに規定された内容を正しく理解させ、それらに反しない使用を促す
  2. 法令、校則、モラル、マナー等の順守およびサービス提供側が定めた決まりを守る
  3. 個人の尊重
  4. 誹謗中傷や差別的発言の禁止
  5. 正確な情報の発信を促す (ウソをついたりデマを流したりするような行為を制する)
  6. 著作権や肖像権等の権利を守り、情報の適切な利活用を促す
  7. 機密情報や特許で守られた情報の保護
  8. 情報は、一度発言・発信したら完全に取り消す(削除する)ことができないことに留意
  9. 自分の発言や発信が、自分自身や他者の将来に重大な影響を及ぼす可能性があることに留意
  10. 困ったり迷ったりした際は、助言を求めることを促す

「ソーシャルメディアガイドライン」 作成例 ① ── 学校から中高生へ

生徒(主に中学生・高校生)のために用意するガイドラインのサンプルです。

学校で作成される際は、このガイドラインを参考にしていただきながら、生徒の学齢、各校の決まり事や実情、周囲の環境や特性等を考慮してアレンジください。

なお、安心協では、教職員や保護者のみで作成するのではなく、代表生徒と話し合いながら決める、生徒会に提案させる等、生徒の主体性、自主性を尊重した取組みを推奨します。

サンプル:「学校から中高生へ」のサンプル

 「ソーシャルメディアガイドライン」 作成例 ② ── 保護者から子どもへ

子ども(主に小学生・中学生)のために家庭で作るガイドラインのサンプルです。
「家庭のルール」として使う場合は、スマホやケータイ、ゲーム機、インターネット全般の利用についても追加検討し、子どもの特性に合わせてうまくアレンジください。

なお、子どもの安全を守るには、気軽に相談出来る関係であることが不可欠です。子どもの使い方を把握するためにも、意見を聞いたり、親子で話し合ったりしながら、仲良く一緒につくることを推奨します。

サンプル:「保護者から子どもへ」 家庭のルールのサンプル